米国PEM社製クリンチング・ファスナーの圧入技術を御説明します。

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セルフクリンチングファスナーを使用するために

セルフクリンチングファスナーを使用するために

広義に定義すると、ファスナは通常はネジであり、金属板に圧入されると、 取付け穴の周りで母材を変位させ、ファスナーのシャンク部分に母材を押し込みます。
刻み目のついたフランジ部、ローレット、リブ、または六角ヘッドは、ファスナーが正しく圧入された 後に、ファスナーが母材に対して回転するのを防止します。 従って、ファスナーは、パネル、シャーシ、ブラケット、またはそれらが取り付けられている 他のアイテムに対して恒久的なパーツとなります。 また、ファスナーはバーリングまたは切りおこしネジよりも高い信頼性と保持力を備えています。 主に、他の方法ではパーツを固定するには薄すぎる金属板に対して、 適正な引き抜き力およびトルク値を持ったファスナーが使われます。
たとえシートがタッピングできる十分な厚さであっても、ファスナーを使用する方が経済的です。 実際には、ファスナーの使用でより薄い金属板が使用できます。

製造と組立のための設計

セルフクリンチングファスナーにより、設計者は 「製造・組立容易設計」を行うことができます。

・ 部品点数を削減可能。ワッシャー、ロックワッシャー、ルーズナットなどは必要ありません。
・ 組立工程を削減可能。工程途中でサブアッシー化できるので、工程が削減されます。
・ 組立時間を削減可能。部品数が少なくなるため組立時間が短縮されます。

これらのすべてにより、市場投入までの時間が短縮され、アセンブリの簡素化によって品質が向上し、経費 が削減されます。

セルフクリンチングファナーで必要なこと

・ ファスナーよりも柔らかい延性のある母材であること。(Rockwell Bスケールで20ポイントの差)
・ 適切な板厚
・ 下穴が必要
・ 圧入のためにシートの両面にアクセスできること
・ 十分なふところ深さを持ったインサーション・マシンが必要

これらの条件を満たすことができれば、セルフクリンチングファスナーは薄い金属板にネジを付けるための最良の解決策です。

圧入手順

迅速で簡単な圧入により、組立ラインの時間と費用を節約できます。 最適な圧入力に調整できて上型と下型がブレなく作動する圧入機であれば、 3つの簡単なステップでセルフクリンチングファスナーを圧入することができます。

① ファスナーのシャンクまたは パイロットを、下穴に直角に挿入します。

② 次に、ナットのヘッドがシートに接触するまで力を加えます。 ほとんどのファスナーはヘッドがシート面に接触すると完全に取り付けられた状態になります。

③ 最後に、ファスナーの頭部の反対側から部品を取り付けます。


詳細

1.取り付け用下穴は、パンチ(打ち抜き)であけます。 面取りはせずに、0.127mmを超える破損したエッジがないようにします。下穴の公差は - 000 / + 0.08mm内にしなければなりません。 一般にダイ側のほうが穴径が大きくなるため、板厚が 2.29mm以上の場合は、パンチ側にファスナーを取り付ける必要があります。 すべての場合、ファスナー製造業者が推奨する「下穴中心からシートの端までの距離」(12ページ参照)を守る必要があります。 バリ取りや面取りは必要ありません。


2.通常、圧入すると、パネルの片側にフラッシュ面ができます。 一方コンシールドファスナの場合は、パネル表面を無傷にするために座ぐり穴を必要とします。


3.圧入時に、最も重要なことはファスナーをファスナー円周方向に均一な荷重で作用するプレスで所定位置に圧入することです。


4.圧入機械は過度の騒音や汚染を発生させないため、ファスナーは生産工程のどの場所ででも圧入できます。 特別な設備、換気設備、 または安全手順は必要ありません。


5.推奨圧入力(ファスナーのサイズと板金の硬さにもよる)を使用して圧入した場合、シートの歪みや仕上がり面の損傷はほとんどありません。 ファスナーは、一般的に、メッキなどの後に圧入する必要があります。


6.母材はファスナーより柔らかくなければなりません。 ファスナーが十分に硬くなければ、メタルフローを起こさないで自分が変形(圧潰)してしまいます。 一部のブランク工程は、シートを局部的に硬化させる場合があります。 300番のステンレスへのパンチング加工やレーザーによる下穴加工がそれです。

やるべきこと

・各ファスナーに指定されたサイズの下穴をあけてください。
・圧入力を加える前に、シャンク(またはパイロット)が下穴の内側にあることを確認してください。
・ファスナーヘッドと母材が平行な状態で圧入力を加えます。
・シートのパンチ側からファスナーを圧入してください。
・ファスナー全周に締め付けが発生し肩がシートに接触するように力を加えます。

やってはいけないこと

・アルマイト処理前のアルミニウム板に、鉄またはステンのファスナーを圧入しないでください。
・下穴の両側バリ取りをしないでください。メタルフロー部分が取り除かれてしまいます。
・ファスナーを寸法表に示されている最小エッジ距離よりも短い位置に圧入しないでください。
・過度に圧入力を加えない事。 座屈や歪の恐れがあります。作業前テストを行ってください。
・ファスナーのヘッド側にネジを取り付けない事。 ネジはヘッドの反対側から取り付けます。
・シートの塗装済み面にファスナーを圧入しないでください。

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